Ubuntu10.10でタッチパッドとトラックポイントを無効化する方法

Ubuntu 10.10 で IBM(現 Lenovo)の、
USBトラベルキーボード ウルトラナビ付(USB Travel Keyboard with Ultranav)の
タッチパッドとトラックポイントを無効(OFF)にする方法です。

ノートパソコンだけでなくデスクトップでも

ノートパソコンなどは大抵タッチパッドやトラックポイントが付いていますが、
これを無効(OFF)にしたい場合もあると思います。
ノートパソコンだけでなくデスクトップパソコンでも、
キーボードにタッチパッドやトラックポイントが付いている製品を使っているなど、
それらを無効(OFF)にしたい場合の方法を説明いたします。

今回タッチパッドを無効に設定する製品

例えば下記のような製品です。
IBM(現 Lenovo) USBトラベルキーボード ウルトラナビ付
(USB Travel Keyboard with Ultranav)

ThinkPadのキーボードのような外観と操作性を、デスクトップパソコンでも使う事が出来ます。
実際の操作性はThinkPadにはかないませんが、キーの鍵打感かなり良いと思います。


設定はGUIでは無効化出来ない事もある

タッチパッドやトラックっポイントを無効化するには、Windowsの場合はコントロールパネルから設定が出来ますが、Ubuntu 10.10の場合はなかなかGUIで設定が出来ません。

もちろんUbuntuにもタッチパッドを制御するGUIのパッケージがありますが、Ubuntuのバージョンや環境によっては上手く動作しません。
そこでテキストファイルを変更する事になるのですが、実はここがとてもハマリどころです。

設定ファイルの微妙な場所の違い

タッチパッドを無効にする為に、Ubuntuのテキストファイルを変更する事自体はとても簡単な作業なのですが、どのファイルを変更するかがUbuntuのバージョンによって微妙に違います。

新しいバージョンのUbuntuになって、ディレクトリ構造の一部に新しいディレクトリが追加される事もよくあります。
以前のバージョンのUbuntuからアップグレードを繰り返して来た場合、ディレクトリの一部が新しいバージョンのUbuntuでは使われなくなる事もあります。
その使われなくなった古いバージョンのUbuntuのディレクトリの一部は、そのまま残っている事もあります。

使用しているUbuntuのバージョンの設定ファイルを変更

古いバージョンのUbuntuでタッチパッドを無効にする為に変更していたファイルが、新しいバージョンのUbuntuでは既に使われなくなっているので、そのファイルをいくら変更してもタッチパッドは無効になりません。

Ubuntu10.10 も、以前のバージョンのUbuntuと同じファイルを変更しても、
タッチパッドやトラックポイントは無効になりません。

Ubuntu 10.10で変更が必要な設定ファイルと記述内容

Ubuntu10.10でタッチパッドやトラックポイントを無効にするには、
以下のファイルを編集します。

/usr/share/X11/xorg.conf.d/50-synaptics.conf

このファイルの一番下に以下の記述を追加します。


Section "InputClass"
     Identifier   "no need for accelerometers in X"
     MatchProduct   "無効にしたいデバイス名"
     Option   "Ignore" "on"
EndSection


USBトラベルキーボード ウルトラナビ付の例

例えば、IBM(現 Lenovo)USBトラベルキーボード ウルトラナビ付
(USB Travel Keyboard with Ultranav) の設定方法ですと、


Section    "InputClass"
     Identifier   "no need for accelerometers in X"
     MatchProduct   "Synaptics Inc. Composite TouchPad / TrackPoint"
     Option   "Ignore" "on"
EndSection


と記述し、上書き保存します。
再起動後に、タッチパッドとトラックポイントが無効になっています。

設定変更を行う前の準備

記述ミスや設定ミス等により、再起動後にマウスやキーボードが無反応になってもすぐに元に戻せるように、 SSHで他のパソコンからログイン出来る環境は整えておいた方が安全です。

タッチパッドやトラックポイントを無効にする今回のこの方法だけでなく、Ubuntuで様々な設定変更を行う際にテキストファイルを変更すると思います。
それらの設定によっては再起動後に画面が正常に表示されなかったりしますので、別のパソコンからSSHでログイン後にテキストファイルを元に戻せるように、環境を整えておいた方が何かと安心です。

SSHの環境を整えないまでも、念の為、変更前のファイルを保存しておいた方がいいです。
もし、キーボードが無反応になっても、マウス操作でコピーペーストして元のファイルを上書き保存して、再起動すれば元に戻ります。

SSHの環境がない場合に特に注意が必要なのは、キーボードが無反応になってしまうと、
『vi』などが一切使えないという事です。
ですので、バックアップファイルをコピーペーストで元に戻せた方が便利です。

マウス操作だけで行うには、 sudo nautilus パスワードの文字列 のような記述を改行も含めてテキストファイルに事前に保存しておいた方がいいです。
キーボードが無反応になってしまうと、
sudo nautilus をコピーペーストで貼り付けた後の『Enter』キー も押せませんので、
改行も含めて張り付けると大丈夫です。


関連する記事

Ubuntu 11.04でタッチパッドとトラックポイントを無効にする方法

その他の記事

FirefoxでRapidSSL証明書の警告 sec_error_unknown_issuer の直し方

レンタルサーバでのRapidSSL中間証明書のインストールエラーの直し方

スタードメインで新規にドメイン取得時のネームサーバー変更方法

Google マップがFirefoxで読み込み中にエラーになる際の解決方法

ヤフーBBでルータを交換後インターネットに繋がらない時の解決方法